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都響スペシャル マーラー交響曲第5番 [雑感]

2016年7月24日。日曜日。

東京都交響楽団演奏会。指揮:アラン・ギルバート

サントリーホール。14時~15時55分。

サントリーホール前の広場ではフリーマーケットが開催されていた。

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近々引っ越さなければならないので、モノを買う気にはなれない。処分・廃棄で頭を悩ませている。

マーケットは通り過ぎ、サントリーホールへ。

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本日のプログラム。

①モーツァルト交響曲第25番

②マーラー交響曲第5番。

アラン・ギルバートはニューヨーク・フィルの音楽監督で、母親は日本人である。ハーフだが、顔付きは日本人である。

「関取みたいな巨躯ですよ。」と、あるクラシック・フアンに言われた。

ステージに登場した姿を見て、言われたことに嘘がないと思った。指揮者というよりは格闘技の選手のようである。失礼ながら、アントニオ猪木を思い起こした。

これで指揮するから迫力がある。特に大上段に振りかぶるときは圧倒される。ところが、しばしば蝶のように舞う?動きを見せるので、これは結構笑える(もちろん笑わなかったが。)

体格同様音楽も柄が大きい。たぶん今年聞いた指揮者の中ではもっともスケールが大きかった。こういう指揮だったら、オケも乗りやすいし、いい音を出すだろう。

モーツァルトの交響曲第25番は思い切って引き絞った演奏で、曲が曲なので、大いに乗れた。この調子で第40番を指揮したらどうなるのかと気になった。


マーラーの交響曲第5番は今年2度目。今回はCDを何度か聞いて十分予習したが、例の第4楽章アダージェット以外はどうも面白くない。

第1楽章、第2楽章まではついていけたが、第3楽章で疲れてしまった。こういう時はぼんやりと聞き流すしかない。第4楽章とオーラスに備えてスタミナ温存である。

第6番の時も第3楽章はだめだった。マーラーの第3楽章は鬼門である。うるさいだけに聞こえる。威圧的な音はこの歳になるとかなわない。終わったと思ったら延々と続く。いつ終わるのかと思った。都響の音も大迫力があった。外国の超一流のオケならともかく、ローカルクラスのオケなら日本のオケの方がチケット代が安いだけお得感がある。

第4楽章はゆったり目のテンポで演奏された。場内、粛として静まり返る。

CDを聞いていた時にも感じたことだが、第5楽章の終わりは、何か変じゃないか。オケを全開放してそのまま終わるかと思うと、チョコチョコと音が付属する。おたまじゃくしの尻尾のような終わり方に聞こえる。

終われば大拍手だが、こちらはヘトヘトで拍手する気力もなかった。熱狂的な拍手が続いていたがホールを後にした。

帰路はボンヤリ。思考力なし。3日ぐらいは音楽を聞く気になれないだろう。

ともかくも、今年の前半のコンサート通いはこれで終わりだ。去年の年末の年越しコンサートに始まり、今日でちょうど40のコンサートに通ったわけだ。

理由は引っ越すからで、地方へ行けばコンサートなどめったに聞けないだろうと考えたからである。ところが皮肉なことに、コンサート通いを続けているうちに横浜を離れたくなくなった。

近場のサービス付き高齢者向け住宅に引っ越すことを考えている。


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上高地 [旅行]

上高地へ日帰り旅行。大正池、河童橋のあたりを散策しただけなのはさびしいが、行けただけで良しとしよう。

もっとも帰宅後2日間、横になっていたから、体力はもうこんなものなのだろう。

19日だったが、3連休後であり、夏休み前なので、比較的すいていた。天気はよかった。前日まで曇りか雨だったようで、これは運が良かった。

焼岳と大正池。枯れ木が少なくなって、往年の不気味さがなくなった。

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田代橋に向かい歩く。

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田代湿原。

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ウェストン碑。錆が出ていた。

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上高地といえば、河童橋&北アルプスである。

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河童橋からバスターミナルに向かった。


タグ:上高地
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2016.7.18 みなとみらいホリデー名曲シリーズ [雑感]

2016年7月18日、みなとみらいホリデー名曲シリーズを聞く。14時~16時。
指揮:コルネリウス・マイスター 読売日本交響楽団

毎日のようにコンサートへ出かけているが、段々とミーハー的気分で音楽を聞くようになる。やや中だるみである。

マイスター=読響は、14日にマーラー交響曲第6番をきいた。あの余韻?がまだ耳に残っている。つまり、まだ耳鳴りがする……少し。

今日はマトモ?な名曲で

ベートーヴェンヴァイオリン協奏曲(独奏:バイバ・スクリデ)

 (アンコールは、ウェストホフのヴァイオリン・ソナタ第3番から第3曲「鐘の模倣」だった。知らない曲だったが、美しい曲だ。)

ブラームス 交響曲第2番

この曲の組み合わせだと、普通、何か軽い序曲が最初につくが、いきなりのベートーヴェンである。アンコールもなかったし、最初と最後をカットして、省エネ?演奏会だった。

ま、演奏の中身が問題である。

これが、良かった。感心しました。

ヴァイオリン独奏のバイバ・スクリデはラトヴィア出身。ステージ姿は写真とは違い(当たり前だな)、ややルノアール好みの体形であった。

しかし、醸し出すヴァイオリンの音は豊麗で美しかった。特に弱音は素晴らしく、聞き応えがあった。またこの人のヴァイオリンをききたい。いずれ再来日するだろう。


マイスターの指揮も素晴らしかった。今年の2月にウィーン放送響との演奏会で素晴らしいベートーヴェンの第7を聞いたが、この指揮者のベートーヴェンはもっと聞きたいものだ。読響の首席客演指揮者となったのだから、来年も期待できる。

後半のブラームスの第2番も聞き応えがあった。ウィーン放送響との演奏会でも同じ曲を聞いていたが、今回の方がよかったように感じた。どこで聞くか、座席の位置にもよるのだろう。

今日は、1階の中央後列の座席できいたが、マイスターの指揮ぶりがよくわかった。第1楽章、第2楽章が特に素晴らしかった。第4楽章の終結部は誰もが感動するところだが、フルにオケが鳴っているのを聞くと、マーラーの第6を思い出してしまい、いまいち乗れなかった。14日の演奏会の後遺症?である。


ホールの外に出るとみなとみらいは新宿駅並みの混雑で、蒸し暑さがひとしおだった。ホールの非日常的空間から現実に舞い戻った。夏のコンサートは行き帰りが大変だ。
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2016.7.16 「フィガロの結婚」 [雑感]

2016年7月16日。東京文化会館で二期会の「フィガロの結婚」(モーツァルト)を見る。

開演が14時で、終演は17時35分頃。第1幕と第2幕、及び第3幕と第4幕は通して上演された。第2幕と第3幕の間に25分の休憩があった。第1幕と第2幕で合計1時間45分かかったので、これは結構きつかった。

データ。

指揮:サッシャ・ゲッツェル  管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団(編成は30人程度)

演出:宮本亜門  装置:ニール・パテル

二期会「フィガロの結婚」は15日~18日の4公演である。ダブル・キャストになっている。

16日の主なキャストロール。

荻原潤(フィガロ) 高橋維(スザンナ) 与那城敬(アルマヴィーラ伯爵) 伯爵夫人(増田のり子) 青木エマ(ケルビーノ) 長谷川顕(バルトロ) 石井藍(マルチェリーナ)


最初の序曲は、骨ばっていて、これはいけないなと思ったが、歌が始まれば気にならなくなる。めっぽう楽しいオペラで、誰が聞いても飽きが来ないだろう。欠点は楽しすぎ、美しすぎて、途中で満腹状態になってしまうことだ。

CDをきくこともあるが、全曲を通して聞くことはない。1枚目で終わることが多い。感動したいときは第4幕の最後をきく。

この日の演奏もそうで、第4幕は呆然ときいていたが、ラストは涙腺が開いた。なんでこうなるのか、自分でもわからない。

宮本亜門の演出はシンプル極まるものだった。小道具はほとんどないに等しい。照明の変化に意味をもたせていたようだが、帰りの電車の中で気が付いたので確認できない。

大円団では場内が雷のようにピカピカ光ったのは、どういうことだったのだろう?

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2016.6.24 英国ロイヤル・バレエ団 「ジゼル」 [雑感]

2016年6月24日、19時~21時15分。東京文化会館。英国ロイヤルバレエ団の日本公演をみる。

演目はアダンの「ジゼル」 1841年作のロマンティック・バレエの代表作。

バレエを見る時は、舞台に近い方がいいが、チケット代をケチったのがまずかった。5階席ではやはり迫力がない。しかも前の席で身を乗り出して見る者がいて、こちらは首を左右に動かしてみる羽目になった。身を乗り出してステージを見るのはマナー違反です。場内のアナウンスでも注意していた。

全2幕だが、やはり、第2幕が素晴らしい。日本風の発想だと、黄泉の国が舞台になる。ストーリーのもとはハインリッヒ・ハイネが書いたものらしい。

第2幕の踊りとアダンの音楽に魅せられた。アダンの音楽は、これはカラヤン向きだ。早速、アマゾン注文を出した。

客層は、若い女性が多い。私みたいなロートルは少なかった。東京文化会館はほぼ満席だった。

今年になってクラシックコンサートに行く機会が多いが、客席は寂しいものが多い。6割~7割程度の入りである。これから景気が落ち込むというのか、英国のEU離脱決定で、先行き不安だから、高額なチケットは売りにくいだろう。

(データ)

ジゼル:ナターリヤ・オシボワ

アルブレヒト:マシュー・ゴールディング

ヒラリオン:トーマス・ホワイトヘッド

パ・ド・シスの一人が高田茜だった。


指揮:クーン・ケッセルズ

演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団(音は痩せ気味だった)



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2016.7.14 読売日本交響楽団定期演奏会 [雑感]

2016年7月14日。読売日本交響楽団第560回定期演奏会を聴く。

サントリーホール。19時~21時5分。指揮は、コルネリウス・マイスター。コルネリウス・マイスターとは3年間の首席客演契約を結んだという。

マイスターの指揮は、今年の2月に音楽監督であるウィーン放送饗の演奏会を聴いた。熱演型である。

本日の演奏曲目。

①ハイドン 交響曲第6番「朝」

マーラー 交響曲第6番「悲劇的」

交響曲の歴史のごく初期の小編成の曲と、大規模編成の行きつくところまで行った感のある曲を対比して選曲したようだ。中心はもちろんマーラーの交響曲第6番である。

読売新聞の演奏会案内に「総勢110名、ハンマーが打ち鳴らされる」とあった。これでチケットを買ったわけ。

最初のハイドンの交響曲はのんびりとした優雅な曲であったと思うが、もう忘れた。マーラーの音楽がすさまじ過ぎて、記憶が飛んでしまった。

マーラーの交響曲第6番は、大音響の曲である。第2楽章は牧歌的な美しさだったし、第3楽章はややつまらなかった。第1楽章と第4楽章は音がうねりまくっている。

特に第4楽章は休む間もなく次々と展開していくので、最後は茫然としてきた。この曲を聴く前にはスタミナのあるものを食べておいた方がいい。

ハンマーが鳴る。シンバルが3つ鳴る。ティンパニーが2台轟く。ココマデヤルカ。

帰りの電車の中では頭痛がした。今夜は眠りにくいだろう。

読響が優秀なオケであることを確認した。
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2016.7.11 ベルリン交響楽団演奏会 [雑感]

2016年7月11日。ベルリン交響楽団の演奏会を聴く。

東京オペラシティ・ホール。14時~16時半。平日の月曜日なのに昼間のコンサートだった。夜のコンサートよりは昼のコンサートが楽だ。夜のコンサートが終わるのは21時半ごろで、帰宅すると、大体22時半ごろになる。すぐ眠るというわけにもいかないので、翌日に響く。

平日の昼間だったが、客席はほぼ満席。

指揮はリオール・シャンダバールだったが、この人の名を知らなかった。

曲目。

①エルガー:行進曲「威風堂々」

②モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」

③チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲(独奏:イリヤ・カーラー)

  <アンコール>バッハ:無伴奏パルティータ第3番より”ガヴォット”

(休憩)

ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」

  <アンコール>ワーグナー:歌劇「ローエングリン」第1幕への前奏曲

神尾真由子のチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を聴いた時は、③+④だった。これが普通の演奏会だろう。「ジュピター」分だけ余分というのか、特盛というのか、盛りだくさんの演奏を聞いた気がする。

ベルリン交響楽団は、旧東ドイツ政府がベルリン・フィルの対抗すべく設立したオーケストラだった。東ドイツ時代にはCDもかなり出ていたので記憶に残る。

とはいえ、東西ドイツが統合されてから、もう四半世紀がたつ。今のベルリン交響楽団の位置づけは知らないが、この日の演奏を聞いた限りでは、ローカル・オケ・クラスと思える。

指揮も凡庸、オケも凡庸だった。そこそこ感動したのは「運命」の第4楽章ぐらいだった。

チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲をひいたイリヤ・カーラーについて付言しておく。名前から女性とばかり早合点していたが、坊主頭の男性で、しかも海坊主を思い起こさせる巨躯である。

これはこれは……。いつも、ヴァイオリニストにはパワーが必要だと思っていたので格好の研究材料になった。イリヤ・カーラーの音は豊潤だった。神尾真由子や庄司沙也加は目いっぱいにひいていたが、イリヤ・カーラーには余裕があるので安心感がある。アンコールの”ガヴォット”に端的にあらわれていた。

ヴァイオリニストは細腕繁盛記にはならないのである。




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年越しはベートーヴェンで [雑感]

チケットぴあで検索していたら、年越しのコバケン(=小林研一郎)のベートーヴェン交響曲全曲演奏会のチケット発売を知る。

早速、購入した。今年の年越しはベートーヴェンで。

(追記)

チケットを見ると、オケは岩城宏之メモリアル・オケで臨時編成である。コンマスが篠崎史紀と記されている。つまり、マロさん。

今年のゴールデン・ウィークに臨時編成のマロ・オケによるモーツァルト6大交響曲をきいたが、多分同じオケだろうと予想する。編成は大きくなるだろう。

12時開場、13時開演。ベートーヴェンの交響曲は全部演奏しても6時間ぐらいである。休憩時間が長いということだ。
タグ:小林研一郎
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2016.7.4 サントリーホール 再び「千人の交響曲」 [雑感]

2016年7月4日。サントリーホールでマーラーの交響曲第8番「千人の交響曲」を聞く。

指揮はダニエル・ハーディング。新日本フィルハーモニー交響楽団。

独唱。ソプラノ:エミリー・マギー、ユリアーネ・バンゼ、市原愛
   アルト:加納悦子、中島郁子
   テノール:サイモン・オニール
   バリトン:ミヒャエル・ナジ
   バス:シェンヤン

合唱。栗友会合唱団。合唱指揮:栗山文昭
   児童合唱。東京少年少女合唱隊 合唱指揮:長谷川久恵

マーラーの交響曲第8番は「千人の交響曲」と呼ばれている。マーラーが1910年に初演した時、ステージに1030人のメンバーがいたからである。

今回の演奏ではメンバーは400人程度だったと思う。(勘定したわけではないので正確な数はわからない。)サントリーホールの座席数は約2000人である。コンサートホールとしては標準だが、このホールで千人が演奏できるとは思えない。

マーラーが初演した時の会場を知りたくなり調べてみると、ミュンヘン博覧会の新祝祭音楽堂で、現在は、ドイツ博物館の交通館第一展示場になっている。いわゆる交通博物館である。これなら千人のメンバーが演奏できたのだろう。初演時の聴衆は3千人だった。

日本で千人のメンバーで演奏するとなると、日本武道館ということになるだろうか。あるいは(横浜)アリーナ・クラスだろう。

ダニエル・ハーディングは新日本フィルのミュージック・パートナーであったが、今年の秋にからパリ管弦楽団の音楽監督に就任する。ということで、ミュージック・パートナーとしては最後の公演で、演奏終了後にお別れの挨拶があった。

最初の公演が2011年3月11日だったそうで、あの東日本大震災の日にマーラーの交響曲第5番を演奏したとは……。余震が頻繁で、私など11日の夜はいつでも逃げ出せるように平服で寝たことを覚えている。

どの程度の観客が集まったものか? 余震がある中、どういう演奏をしたのだろうか?

さて、マーラーの第8交響曲は7月2日にすみだトリフォニ―ホールで聞いている。メンバーは同じである。2日の演奏はともかく「千人の交響曲」ということで好奇心が起きたものだが、2回目となると、この曲がどういう交響曲であるのか、ということに注目が行く。

この第8交響曲は二部構成で、第一部は讃歌である。歌詞はラテン語。内容は三位一体説に基づく。三位一体説が理解できないので、歌詞は正直なところチンプンカンプン。教会音楽が好きな人には親しめるだろうが、宗教曲の素養がないので、やはり縁遠い曲だった。

第二部はゲーテの「ファウスト」の終結部で、歌詞はドイツ語。当初のマーラーの構想は全4楽章だったのだそうで、第二部はアダージョで始まる。次いで、アレグロ。ここまでは、まぁまぁ。
次にテンポがまた落ちて、アダージッシモになると、俄然、旋律が甘美、陶酔的になる。よくマーラーの美しいメロディーというと、第5番の第4楽章のアダージェットが有名だが、それに並ぶと思う。ここで酔い始めると、魂がふわふわと宙をさまようような気になる。それが終結部まで続くのだ。

今思うと、この第8交響曲は非常に美しい曲である。ところが「千人の交響曲」と呼ばれ、何か、大掛かりな威圧的な曲という先入観ができてしまっている。これが鑑賞の邪魔をする。

マーラーはこの交響曲を自己の作品の集大成と考えていたらしい。

それにしても、興行主が話題のために考えたとはいえ、千人のメンバーで演奏するとは。1910年、第一次世界大戦前である。翌年の1911年にはリヒャルト・シュトラウスの歌劇「薔薇の騎士」が初演されている。

文明の爛熟というが、結果的には、これらはそれに値する作品となった。

妙なたとえかもしれないが、千メートルの高層ビルを建築するようなものだろう。確かに建築できるだろうが、そこまでやることがあるのか、という疑問も生じる。

人間には肥大化傾向がある。肥大化し、耐えられなくなると、自己崩壊する。

2016年、我々はどういう位置に立っているのだろう?

第8交響曲の甘美さ、美しさに酔い痴れたが、帰りの電車の中で、虚しさを感じたことも事実である。

(追記)2016.7.12

2016.7.12の日経新聞「文化往来」欄にこの日のコンサートのことが記されている。

2011年3月11日のコンサートはわずかな聴衆だったそうだ。電車も動いていなかったので、ホールまで行ける人はごく僅かだったはず。

7月4日のコンサートでは、合唱団とソリストで約200名ということだったらしい。数が違うんじゃないのかと思うが、確かなデータを参照したのだろう。

第二部の終わりは大きな音のうねりが素晴らしく、神秘的は大円団を迎えた、とある。

あの音は、1週間たったいまでも耳に残っている。

家で、バーンスタイン=ロンドン響、マゼール=ウィーン・フィルの第8交響曲のCDを何度か聞いたが、ホールの再現は無理である。

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2016.7.2 すみだトリフォニーホール 「千人の交響曲」 [雑感]

7月2日。14時~15時半。すみだトリフォニーホールでマーラーの第8交響曲をきく。

すみだトリフォニーホールは錦糸町にある。横浜からは遠いように思えるが、総武線快速に乗れば40分で行くことができる。

真正面に東京スカイツリーが見えた。

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ホテルの横にトリフォニーホールの入り口があった。

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ホールとしては、フロアが狭いように感じられた。階段も狭かった。ここで地震にあったら、避難するのが大変だろう。

座席数は1800だから本格的なコンサートホールである。

この日に聞いたマーラーの第8交響曲は一般的には「千人の交響曲」と言われている。1910年9月12日に初演されたが、オケが171人、独唱が8人、合唱団が850人、それに指揮者を加えると1030人を数えた。初演は大成功をおさめた。

1000人のメンバーを集めるのは経費面からいっても大変である。話半分として500人ぐらいは出るだろう。どういうステージになるのか、音楽よりもその方の好奇心が強かった。

指揮はダニエル・ハーディング。新日本フィルハーモニー交響楽団。

すみだトリフォニーホールはいわゆるシューボックス型のコンサートホールである。サントリーホールのようにステージの背後に座席があれば、そこに合唱団を配置することができるが、すみだトリフォニーホールではそれができない。ステージの後部にぎゅうぎゅう詰めに配置された。少年合唱団は、ステージの右奥上部、パイプオルガンの右側に配置された。

オケは出演者一覧から勘定すると、118名。合唱団の人数は不明。オケもこの人数がギリギリだろう。コントラバスの二人はステージの出入口で演奏していたぐらいだ。

「千人の交響曲」を演奏するには、このホールは狭すぎる。

指揮者のダニエル・ハーディングはデビュー当時のことを良く覚えている。「ベートーヴェンの序曲集」のCDは新鮮で何度も聞いた。童顔でそれを揶揄した人もいたが、今では髭を生やして欠点?を補っている。今年の秋からパリ管弦楽団の音楽監督に就任する。日本公演も予定されている。

マーラーの第8交響曲は、これを交響曲と呼べるのかどうか疑問である。合唱曲に近い。

二部構成で、第一部が「讃歌:あらわれたまえ、創造の主、聖霊よ」、第二部が「ゲーテ”ファウスト”第2部最終場面」である。

予習のため、ハイティンクのCDを何度が聞いたが、マーラーの音楽は共感できるところと共感できないところがはっきりする。

第一部はダメ。第二部は素晴らしい。コーダは素晴らしく、演奏が終わっても、すぐには拍手が出なかった。みんな、ポカンとしてしまったらしい。

「千人の交響曲」をきく機会などほとんどないだろうから、無理して出かけた。ところが、今年の9月にNHKホールでパーヴォ・ヤルヴィ=NHK交響楽団で「千人の交響曲」の演奏会があることを知った。ということで、チケットはもちろん買ってある。




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